N4 · 単元 11
第42課状態が変わらないことと期待とのずれ
変わらないままの状態、期待と異なる結果、分かっている理由から予想される結果を説明できる。
この課で学ぶこと
変わらないままの状態、期待と異なる結果、分かっている理由から予想される結果を説明できる。
学習ポイント
- 変わらない状態
- 期待に反する結果
- 理由に基づく予想
今この課を学ぶ理由
前の課までに言える内容を、新しい表現へつなげます。重点文を聞き、形を理解し、実際の場面で使います。
次の一歩
重点文を聞き、文型を理解し、例文と語彙の練習を終えてから次の課へ進みます。
インタラクティブ課を開く基本文型
動詞た形 / ない形 + まま ・ Nの + まま ・ 普通形 + のに ・ 普通形 + はずです ・ 普通形 + はずが ありません初学者向け説明
〜ままは、本来変わり得る状態が変わらず、その状態で次の動作をすることを表します。肯定の状態はた形+まま、しなかった状態はない形+ままです。〜のには現実の結果が常識・約束・期待に反することを示し、後ろに命令や依頼は普通置きません。〜はずですは理由に基づく確信のある推論で、義務ではありません。その可能性を根拠をもって強く否定する時は〜はずがありませんを使います。
まず理解する重点文
- 電気を つけたまま、寝て しまいました。denki o tsuketa mama, nete shimaimashita
電気をつけたまま寝てしまいました。
- 朝ご飯を 食べないまま、会社へ 行きました。asagohan o tabenai mama, kaisha e ikimashita
朝食を取らないまま会社へ行きました。
- 約束したのに、友達は 来ませんでした。yakusoku shita noni, tomodachi wa kimasen deshita
約束したのに、友達は来ませんでした。
- 電車は もう 駅に 着いているはずです。densha wa mō eki ni tsuite iru hazu desu
電車はもう駅に着いているはずです。
この課の基本語彙
- 状態じょうたい状態・様子
- 約束やくそく約束・予定
- 目覚ましめざまし目覚まし時計
- 責任者せきにんしゃ責任を持つ人
- 空腹くうふく空腹・おなかがすいた状態
- 故障こしょう機械などが正常に動かないこと
- 到着とうちゃく到着
- 留守るす家や職場にいないこと
文法を一つずつ理解
た/ない+ままは状態を変えずに次の動作をする
Vた/Vない + まま、B肯定の結果状態にはた形、しなかった状態にはない形、名詞にはNのままを使います。本来変わる可能性または必要があった状態が変わっていないことを強調します。
例文
- テレビを つけたまま、出かけました。テレビをつけたまま出かけました。
- 朝ご飯を 食べないまま、会社へ 行きました。朝食を食べないまま会社へ行きました。
- 空腹のまま 出発しました。空腹のまま出発しました。
反期待ののには現実が常識・約束・期待と異なることを示す
普通形 + のに、B二類形容詞と名詞の後ではなのにを使います。後ろには現実に起きた、または観察された反差を置き、命令・依頼・話し手の意志は普通続けません。
例文
- 目覚ましを かけたのに、起きられませんでした。目覚ましをかけたのに起きられませんでした。
- 便利なのに、使う人が 少ないです。便利なのに使う人が少ないです。
- 作家なのに、読書が 嫌いです。作家なのに読書が嫌いです。
のには反差、のでには原因、が/けどには一般的な対比
のに ↔ ので ↔ が/けど寒いのに出かけたは予想外の結果、寒いので出かけないは理由、寒いけど出かけるは一般的な対比で意志を続けられます。
例文
- 寒いのに、窓が 開いています。寒いのに窓が開いています。
- 寒いので、窓を 閉めます。寒いので窓を閉めます。
- 寒いですが、換気のために 窓を 開けてください。寒いですが、換気のために窓を開けてください。
はずですは理由・予定・既知の事実に基づく確信のある推論
普通形 + はずです二類形容詞はなはず、名詞はのはずでつなぎます。義務を示す「すべき」ではなく、分かっている根拠から「道理としてそうなる」と予想する形です。
例文
- 会議は 5時までですから、もうすぐ 終わるはずです。会議は5時までですから、もうすぐ終わるはずです。
- 彼は 学生のはずです。彼は学生のはずです。
- 資料は 机の上に 置いたはずです。資料は机の上に置いたはずです。
はずがないは信頼できる根拠から可能性を強く否定する
普通形 + はずが ない普通のないと思いますより確信が強い形です。根拠が弱い時は、かもしれません・と思いますなどに下げ、推測を不可能と断定しません。
例文
- 張さんは 入院中ですから、旅行に 行くはずが ありません。張さんは入院中ですから、旅行に行くはずがありません。
- 7月の オーストラリアは 冬ですから、暑いはずが ありません。7月のオーストラリアは冬ですから、暑いはずがありません。
- そんな 高い品物を 子供が 買えるはずが ないです。そんな高い品物を子供が買えるはずがないです。
はずは推論、べきは規範、つもりは本人の意図
はず/べき/つもり「責任者は遅れるべきではない」は規範、「普段から正確だから遅れるはずがない」は推論、「私は遅れるつもりはない」は本人の意図です。
例文
- 責任者は 遅れるべきでは ありません。責任者は遅れるべきではありません。
- 太田さんは 責任者ですから、遅れるはずが ありません。太田さんは責任者ですから、遅れるはずがありません。
- 私は 遅れるつもりは ありません。私は遅れるつもりはありません。
表現と使用場面
目覚ましをかける/セットするはアラームを設定する
目覚ましは目覚まし時計の省略形です。スマートフォンのアラームにも「アラームをセットする」と言えます。
- 6時に 目覚ましを かけました。6時に目覚ましをかけました。
- スマホの アラームを セットします。スマホのアラームをセットします。
文末のんですもの/んだもの/んだもんは理由を添え、弁解や甘えの響きを持つ
古い説明では女性・子供の表現とされることがありますが、現代の使用は人物像、年齢、関係、場面に強く左右されます。正式な場面では避けます。
- 仕事が 多いんですもの。仕事が多いんですもの。
- ノートを 学校に 忘れたんだもん。ノートを学校に忘れたんだもん。
せっかく〜のには努力や好意が期待した結果にならなかったことを表す
残念な気持ちは表せますが、相手に見返りを求める圧力として使いません。まず起きた事実を述べ、その後で自分の気持ちを説明します。
- せっかく 教えてあげたのに、忘れられてしまいました。せっかく教えてあげたのに、忘れられてしまいました。
- せっかく 来てくれたのに、留守にして すみませんでした。せっかく来てくれたのに、留守にしてすみませんでした。
こちらこそは感謝や謝罪を相手に返し、自分も同じ気持ちだと示す
よろしくお願いします・ありがとう・すみませんへの返答に使えます。いつでも「どういたしまして」と同じではなく、相手の直前の言葉に対して自分こそそう思うという返しです。
- こちらこそ、よろしく お願いします。こちらこそ、よろしくお願いします。
- いいえ、こちらこそ 連絡せずに すみませんでした。いいえ、こちらこそ連絡せずにすみませんでした。
早速はためらわずすぐ着手すること、または素早い返事を表す
自分から素早く行動する積極的な響きがあります。出来事が客観的にすぐ起きたことを述べるだけなら、すぐの方が中立的です。
- 早速、企画案を 検討してみます。早速、企画案を検討してみます。
- 早速の お返事、ありがとうございました。早速のお返事、ありがとうございました。
留守は不在・無人、留守にするは一定時間その場所を離れる
永続的に引っ越したという意味ではありません。書類や物を渡す前には、事務所に誰かいるだけで渡さず、権限のある代受人かを確認します。
- 午後は 留守にします。午後は留守にします。
- 担当者は 留守です。担当者は留守です。
企画案の引継ぎは相手・時刻・権限・受領確認を記録する
同僚が代わりに受け取ったことは、責任者本人の受領確認ではありません。慎重に扱う文書は権限のある経路で送り、組織の規則に従って引継ぎ記録を残します。
- 企画案は 受付の 田中さんに 預けました。企画案は受付の田中さんに預けました。
- 受領確認は まだ 届いていません。受領確認はまだ届いていません。
バイク便の区域・時間・料金・制限は事業者と注文ごとに変わる
全国共通の「60分・一律の距離加算・20キロ」という規則はありません。依頼前に運送約款、料金表、寸法・重量、禁制品、賠償、受渡し方法を確認します。
- 料金と 配送条件を 確認してから 依頼します。料金と配送条件を確認してから依頼します。
きっと・はず・確かは強い期待・根拠ある推論・不完全な記憶を分ける
きっと来るは話し手の強い期待、来るはずは理由に基づく予想、確か来るはそう記憶しているが完全には確信できないという意味です。
- きっと 成功します。きっと成功します。
- 予定表では、3時に 来るはずです。予定表では、3時に来るはずです。
- 確か、明日 来ます。確か、明日来ます。
学習後にできること
- 肯定・否定・名詞の状態をそれぞれままにつなぎ、何が変わらなかったかを説明する。
- のに・ので・が・けどから、反期待・原因・一般的対比に合う形を選ぶ。
- 予定・事実・記憶からはず文を作り、推論の根拠を示す。
- 根拠が弱いはずがないを、かもしれない・と思うなど慎重な形に直す。
- はず・べき・つもり・予定を区別し、推論・規範・意図・日程を混同しない。
- オリジナル企画案配送課題で、引継ぎ、約款、料金、所要時間、寸法重量、取扱不可品、責任、受領を確認する。
文化と実際の使い方
即時配送は一つの全国共通サービスではない:文書引継ぎと運送条件を注文ごとに確認
日本の国土交通省は標準貨物軽自動車運送約款を公表していますが、事業者は適用する標準約款または法令に沿った独自約款を使うことがあり、実際の運賃とサービス条件は事業者と注文によって決まります。現在の事業者ページでは、道路距離、地域、待機時間、取消し、追加作業などで料金が変わり、寸法・重量・運送できる品物も車両とサービスごとに異なります。そのため、古い資料の「東京都内と近県は60分」「一律の距離料金」「20キロ上限」を全国の現行規則とは扱いません。企画案、契約書、個人情報を含む文書を送る時は、引受け可能か、梱包と申告の条件、賠償上限、権限のある受取人、受領証拠も確認します。同僚への代渡しは同僚が受け取ったことだけを示し、責任者本人が確認したことにはなりません。送る側は引継ぎ記録を残し、最終確認を取得します。
- 運送約款と 料金表を 読んでから 依頼します。運送約款と料金表を読んでから依頼します。
- 担当者の 受領確認を 取ります。担当者の受領確認を取ります。
- 機密書類を 送れるかどうか、先に 確認します。慎重に扱う文書を送れるか、先に確認します。