N4 · 単元 11
第43課人に行動してもらう・行動を許す・難しさを述べる
人に行動してもらう、または行動を許す表現を使い、動作のしやすさ・しにくさを説明できる。
この課で学ぶこと
人に行動してもらう、または行動を許す表現を使い、動作のしやすさ・しにくさを説明できる。
学習ポイント
- 使役形
- 許可を求める
- しやすさ・しにくさ
今この課を学ぶ理由
前の課までに言える内容を、新しい表現へつなげます。重点文を聞き、形を理解し、実際の場面で使います。
次の一歩
重点文を聞き、文型を理解し、例文と語彙の練習を終えてから次の課へ進みます。
インタラクティブ課を開く基本文型
人は 人を 自動詞使役形 ・ 人は 人に Nを 他動詞使役形 ・ 人は 人に 動詞使役受身形 ・ 動詞使役て + ください ・ 動詞ます語幹 + やすいです / にくいです初学者向け説明
使役形は、人に行動を求める、手配する、または行動を許すことを表します。元の動詞が自動詞なら行動する人は普通をで示します。元の動詞に動作の対象がある場合は、行動する人をに、対象をそのままをで示します。使役受身は本人が行動するよう求められたことを表します。自分が行動する許可を求める時は〜させてくださいを使います。動詞のます語幹にやすい/にくいを付けると、その動作のしやすさ・しにくさを評価できます。
まず理解する重点文
- 先生は 学生を 立たせました。sensei wa gakusei o tatasemashita
先生は学生を立たせました。
- 母は 子供に 野菜を 食べさせました。haha wa kodomo ni yasai o tabesasemashita
母は子供に野菜を食べさせました。
- 私は 子供の 時、毎日 野菜を 食べさせられました。watashi wa kodomo no toki, mainichi yasai o tabesaseraremashita
子供の頃、毎日野菜を食べるよう求められました。
- 会議で 私に 説明させて ください。kaigi de watashi ni setsumei sasete kudasai
会議で私に説明させてください。
この課の基本語彙
- 留学させますりゅうがくさせます人を留学させる
- 休ませますやすませます人を休ませる
- 書かせますかかせます人に書かせる
- 食べさせられますたべさせられます食べるよう求められる
- 書きやすいかきやすい書きやすい
- 分かりにくいわかりにくい理解しにくい
- 部下ぶか職場の部下
- 気分きぶん身体・心の状態
文法を一つずつ理解
使役形は三つの動詞グループに応じて変化し、人に行動してもらう・行動を許すことを表す
Vない形の語幹 + せる/させる一類動詞は、ない形の「ない」を「せる」に替える。二類動詞は「る」を「させる」に替える。「来る」は「来させる」、「する」は「させる」になる。
例文
- 書く → 書かせる書く → 書かせる。
- 食べる → 食べさせる食べる → 食べさせる。
- 来る → 来させる来る → 来させる。
自動詞の使役:行動する人には通常「を」を使う
A は Bを 自動詞の使役形元の文に直接目的語がない場合、移動・休憩・出張・留学などをする人には通常「を」を付ける。要求なのか許可なのかは、人間関係と文脈で判断する。
例文
- 部長は 李さんを 出張させます。部長は李さんを出張させます。
- 田中さんは 子供を 公園で 遊ばせています。田中さんは子供を公園で遊ばせています。
- 陳さんは 息子を アメリカに 留学させます。陳さんは息子をアメリカに留学させます。
他動詞の使役:行動する人には「に」、元の動作対象にはそのまま「を」を使う
A は Bに Nを 他動詞の使役形同じ節に「を」が二つ並ぶのを避けるため、実際に動作をする人には「に」を使う。
例文
- 部長は 太田さんに レポートを 書かせました。部長は太田さんにレポートを書かせました。
- 先生は 学生に この本を 読ませます。先生は学生にこの本を読ませます。
- 母は 子供に スープを 温めさせました。母は子供にスープを温めさせました。
使役形は必ずしも「強制」を意味せず、命令・手配・許可・放任を表せる
V(さ)せる上司が仕事を割り当てる場面では「命じる・求める」に近く、親が子供に遊ぶことを認める場面では「許す・させておく」に近い。訳す前に、誰が決定権を持つか、本人が望んでいるか、どんな口調かを確認する。必要なら「自由に」「本人の希望で」「無理に」を加える。
例文
- 本人の 希望で、海外へ 留学させました。本人の希望で、海外へ留学させました。
- 無理に 残業させては いけません。無理に残業させてはいけません。
使役受身は、本人がある行動をするよう求められた・強いられたことを表す
V(さ)せられる一類動詞の完全形には「書かせられる」などがあり、会話では一部が「書かされる」のように縮まる。二類動詞は「食べさせられる」の形になる。不本意な気持ちを伴うことが多いが、厳しい訓練を客観的に振り返る場合もある。
例文
- 選手は 監督に 走らされました。選手は監督に走らされました。
- 子供の時、毎日 野菜を 食べさせられました。子供の時、毎日野菜を食べさせられました。
- 学生は 例文を 暗記させられました。学生は例文を暗記させられました。
「させてください」は、自分が行動する許可を求める
私に/私を V(さ)せて ください主語は普通省略する。強調する場合、自動詞の行動者には「私を」、他動詞の行動者には「私に」を使える。これは許可を求める表現であり、許可がすでに得られたことを示すものではない。
例文
- 少し 休ませて ください。少し休ませてください。
- この仕事は 私に やらせて ください。この仕事は私にやらせてください。
- この自転車を 使わせて ください。この自転車を使わせてください。
動詞の語幹+やすい/にくいは、動作のしやすさ・しにくさを評価する
Vます形の語幹 + やすい/にくい物・環境・条件によって生じる傾向を評価する表現であり、ある人が必ずできる・できないという意味ではない。人について述べる時は、体型・年齢・国籍から能力を固定的に判断しない。
例文
- このペンは 書きやすいです。このペンは書きやすいです。
- この説明は 専門語が 多くて、分かりにくいです。この説明は専門用語が多くて、分かりにくいです。
- 雨の日は 道が 滑りやすいです。雨の日は道が滑りやすいです。
表現と使用場面
「お手伝い」は「手伝います」の語幹を名詞として使い、美化語の「お」を付けた形
動詞の語幹が名詞として使われることがあり、「休み・考え・申し出・持ち帰り・乗り換え」などがある。ただし、すべての動詞を機械的に名詞にできるわけではない。
- お手伝い しましょうか。お手伝いしましょうか。
- 乗り換えは 2回です。乗り換えは2回です。
「行ってもらう」は依頼、「行かせる」は直接の手配・指示
前者は相手の行動を自分が受ける助けとして捉えるため、一般にやわらかい。後者は使役する側の統制を前面に出す。職場では権限、事前の相談、本人の希望に応じて選ぶ。
- 森さんに 行ってもらいましょう。森さんに行ってもらいましょう。
- 森さんを 行かせる予定です。森さんを行かせる予定です。
「~のではないでしょうか」は否定疑問の形で意見をやわらかく述べる
おおよそ「~なのではありませんか」に近く、提案や推測に適している。相手がすでに同意していることは意味しない。
- 別の名前の ほうが 分かりやすいのでは ないでしょうか。別の名前のほうが分かりやすいのではないでしょうか。
- 試作品を もう一度 テストしたほうが いいのでは ないでしょうか。試作品をもう一度テストしたほうがいいのではないでしょうか。
「ぐっと」は程度の急な深まり、力のこもった動作、目立つ変化を表す
会話や広告でよく使われるが、商品の宣伝で「効果が大幅に上がる」と述べる場合は合理的な根拠が必要になる。
- デザインが ぐっと 分かりやすく なりました。デザインがぐっと分かりやすくなりました。
- ロープを ぐっと 引きました。ロープをぐっと引きました。
改まった話し言葉では、くだけた会話をそのまま移さず、明確さと一貫性を優先する
発表では「言うまでもなく・~のではないでしょうか・やはり・など」を使える。「もちろん・~んじゃない・やっぱり・なんか」はよりくだけている。
- 言うまでもなく、品質は 重要です。言うまでもなく、品質は重要です。
- 別の方法も 検討すべきでは ないでしょうか。別の方法も検討すべきではないでしょうか。
コンピューター用語は変化する:フロッピーやCD-ROMは歴史的な語として理解し、操作は現在のシステムに従う
Windows、Mac、USB、ダウンロード、インストール、保存、添付などは今もよく使われるが、画面上の名称や安全手順は変わる。古い画面写真だけを頼りにダウンロードやインストールをしない。
- ファイルを 保存して、メールに 添付します。ファイルを保存して、メールに添付します。
商品名を決める前に、同一・類似の商標の称呼を検索し、商品・役務の区分も確認する
INPITのJ-PlatPatでは、文字・称呼・類似する読み方から検索できる。検索結果がないことは権利の自動取得を意味しない。複雑な場合は専門家に相談する。
- 候補名を J-PlatPatで 調べます。候補名をJ-PlatPatで調べます。
「女性向け・男性向け・若者向け」は販売の根拠ではない。まず実際のニーズを調べる
UN Womenは広告業界に有害なジェンダー・ステレオタイプの解消を呼びかけている。商品を分類する時は、性別を関心や能力の代わりにせず、自発的な調査、利用場面、確認できるニーズを根拠にする。
- 性別だけで 好みを 決めつけません。性別だけで好みを決めつけません。
「より良い・より簡単・必ず好まれる」などの広告表現には合理的な根拠が必要
日本の消費者庁は、商品の品質や規格を実際より著しく優良だと消費者に誤認させる表示を禁じている。発表では、試作品、利用者テスト、データの対象範囲を明示する。
- この結果は 20人の テストに 基づいています。この結果は20人のテストに基づいています。
学習後にできること
- 代表的な16動詞を使役形に変え、丁寧形と否定形も作る。
- 元の動詞に目的語があるかを確認し、行動者に「を」と「に」のどちらを使うか選ぶ。
- 同じ使役文を、命令・手配・許可・放任の四つの文脈で解釈する。
- 使役文を使役受身に書き換え、不本意な気持ちが表れているか判断する。
- 「させてください」で三つの許可を求め、依頼は承認と同じではないことを明示する。
- 利用者のニーズ、使いやすさのテスト、包摂性、商標、効果の根拠、承認記録をそろえたオリジナルの商品発表を完成させる。
文化と実際の使い方
商品発表は強制やステレオタイプに頼らない:名称・デザイン・表示を検証できる形にする
使役形は命令・手配・許可・放任を表し得る。職場や家庭では、権限、本人の希望、断ることができるかを明らかにし、強制を普通の手配のように言い換えない。商品発表にも根拠が必要である。利用者を性別・年齢・国籍だけで想定せず、自発的な調査と実際の利用場面を確認する。UN Womenは広告から有害なジェンダー・ステレオタイプをなくすよう呼びかけている。商品名は読みやすさと多言語での理解を試し、INPITのJ-PlatPatで文字・称呼・類似する読み方と商品・役務の区分を検索する。「より使いやすい・より丈夫・必ず好まれる」と表示するなら合理的な根拠が必要で、試作品への主観的な印象だけでは効果を確認したことにならない。コンピューター用語や画面も変化するため、ダウンロード、インストール、権限、添付の操作は現在のシステムと安全手順に従う。
- 本人の 希望を 確認してから、担当させます。本人の希望を確認してから、担当してもらいます。
- 候補名と 類似する 商標を 検索します。候補名に似た商標を検索します。
- 効果を 表示する前に、合理的な 根拠を 確認します。効果を表示する前に、合理的な根拠を確認します。