Nihongo Hub

N4 · 単元 10

第40課

動作が始まる直前・進行中・完了直後

動作が今どの段階にあるかを正確に示し、始まり・継続・完了の過程を説明できる。

01

この課で学ぶこと

動作が今どの段階にあるかを正確に示し、始まり・継続・完了の過程を説明できる。

学習ポイント

  • 動作の段階
  • 完了したばかり
  • 始まり・継続・終了
02

今この課を学ぶ理由

前の課までに言える内容を、新しい表現へつなげます。重点文を聞き、形を理解し、実際の場面で使います。

01

基本文型

動詞基本形 / ている / た形 + ところです ・ 動詞た形 + ばかりです ・ 動詞ます語幹 + 始めます / 出します / 続けます / 終わります

初学者向け説明

基本形+ところですは動作が始まる直前、〜ているところですは進行中、た形+ところですは今の場面で完了した直後を示します。た形+ばかりですも新しい完了を表しますが、どのくらいを「最近」と見るかは話し手と出来事の尺度で変わります。動詞のます語幹に始めます・出します・続けます・終わりますを付けると、それぞれ中立的な開始、突然の開始、継続、完了を表せます。

02

まず理解する重点文

  • これから 昼ご飯を 食べるところです。kore kara hirugohan o taberu tokoro desu

    これから昼食を取るところです。

  • 今、会議の 資料を 読んでいるところです。ima, kaigi no shiryō o yonde iru tokoro desu

    今、会議資料を読んでいるところです。

  • たった 今、仕事が 終わったところです。tatta ima, shigoto ga owatta tokoro desu

    仕事がたった今終わったところです。

  • この 町に 引っ越して きたばかりです。kono machi ni hikkoshite kita bakari desu

    この町に引っ越してきたばかりです。

03

この課の基本語彙

  • 始めますはじめます始める
  • 出しますだします突然始める・外へ出す
  • 続けますつづけます続ける
  • 終わりますおわります終える・終わる
  • 到着とうちゃく到着
  • 引っ越しますひっこします引っ越す
  • 最終便さいしゅうびん最後の便
  • たった今たったいまほんの今・つい先ほど
04

文法を一つずつ理解

辞書形+ところは動作が始まる直前

Vる + ところです

話している時点ではまだ動作が始まっていません。これから・今から・ちょうどとよく一緒に使います。ここでのところは物理的な場所ではなく、動作の段階です。

例文

  • これから 友達と 食事に 行くところです。これから友達と食事に行くところです。
  • 今、家を 出るところです。今、家を出るところです。

ている+ところは動作の進行中に焦点を当てる

Vている + ところです

普通のていますよりも「今まさにこの過程の途中だ」と強く示し、進み具合を聞かれた時の答えによく使います。意志で始めたり終えたりしない状態動詞には普通付きません。

例文

  • 会議の 資料を そろえているところです。会議資料をそろえているところです。
  • 今、調べているところです。今、調べているところです。

た+ところは今の場面で完了した直後

Vた + ところです

完了は発話時点に非常に近く、たった今・今・さっきなどが手掛かりになります。去年のように明らかに前の出来事をこの形だけで述べるのは不自然です。

例文

  • たった今、空港に 着いたところです。たった今、空港に着いたところです。
  • そのニュースは さっき 聞いたところです。そのニュースはさっき聞いたところです。

た+ばかりは話し手が新しいと見る完了

Vた + ばかりです

「最近」の長さは話し手の時間感覚で決まり、出来事の尺度によって数分、数日、さらに長い期間にもなります。動作が目の前で終わったことは必要ありません。

例文

  • この町に 引っ越してきたばかりです。この町に引っ越してきたばかりです。
  • このモノレールは 去年 開通したばかりです。このモノレールは去年開通したばかりです。

たところは直後、たばかりは主観的な新しさ

Vたところ ↔ Vたばかり

準備ができた、到着した、聞いたなど、今の場面で終わった直後にはたところを使います。結婚・入社・引っ越しなど、より長い尺度で新しいと見る時はたばかりが自然です。

例文

  • 今、準備が できたところです。今、準備ができたところです。
  • 先月 入社したばかりです。先月入社したばかりです。

動詞語幹+始めるは開始、+出すは突然の開始

Vます词干 + 始める/出す

始めるは開始を中立的に述べます。出すは予告なく急に起こる動作や変化を表すことが多いです。すべての動詞に機械的に出すを付けることはできません。

例文

  • この本を 読み始めました。この本を読み始めました。
  • 子供が 急に 泣き出しました。子供が急に泣き出しました。

動詞語幹+続けるは動作・状態の継続

Vます词干 + 続ける

同じ動作が途切れず続くことを強調します。自然現象などでは降り続くのような自動詞形もありますが、慣用的な組み合わせを使い、どの動詞にも続けるを付けないようにします。

例文

  • 3時間 歩き続けました。3時間歩き続けました。
  • 古い建物を 修理しながら 使い続けています。古い建物を修理しながら使い続けています。

動詞語幹+終わるは範囲のある動作の完了

Vます词干 + 終わる

読む・書く・食べる・飲むのように、終点をはっきり考えられる動作によく付きます。雨などの継続現象は普通「雨がやみました」と言い、降り終わりましたを機械的に作りません。

例文

  • その本は もう 読み終わりました。その本はもう読み終わりました。
  • 薬を 飲み終わりました。薬を飲み終わりました。
05

表現と使用場面

お待たせしましたは相手を待たせた後の決まり文句

より完全な形は「お待たせして、すみません」です。接客では「お待たせいたしました」もよく使います。実際に相手を待たせていない時には機械的に言いません。

  • お待たせしました。こちらへ どうぞ。お待たせしました。こちらへどうぞ。

チケットは行事や乗車券、券は正式な複合語に多い

音楽会・映画・芝居にはチケットがよく使われ、鉄道の乗車票には切符も使います。正式な名称には入場券・招待券・回数券などがあります。実際には発行者の表示に従います。

  • 京劇の チケットを 買います。京劇のチケットを買います。
  • この入場券は 当日だけ 有効です。この入場券は当日だけ有効です。

身体の内側は耳の奥といい、耳のそばとはいわない

そばは外側の近く、奥は空間の内部の深い所です。同じように口の奥・山の奥・部屋の奥と言えます。

  • まだ 耳の 奥に 音楽が 残っています。音楽がまだ耳の奥に残っています。

文法のところは時間的な段階で、必ずしも場所ではない

食べるところ・食べているところ・食べたところでは、ところが動作を開始前・進行中・完了直後という段階として捉えます。

  • 今、コピーしているところです。今、コピーしているところです。

ばかりの時間幅は出来事の尺度と話し手の判断で決まる

「買ったばかり」は数分前のこともあり、「入学したばかり」は数か月の範囲を指すこともあります。正確さが必要なら、日付や期間を直接言います。

  • この時計は 昨日 買ったばかりです。この時計は昨日買ったばかりです。
  • 娘は 今年 大学に 入ったばかりです。娘は今年大学に入ったばかりです。

楽器によって演奏を表す動詞が違う

弦楽器・ピアノ・一部の鍵盤楽器には弾く、管楽器には吹く、太鼓類にはたたくをよく使います。楽器全般の演奏には演奏するが使えます。

  • ピアノを 弾きます。ピアノを弾きます。
  • フルートを 吹きます。フルートを吹きます。
  • 太鼓を たたきます。太鼓をたたきます。

京劇と歌舞伎は別の伝統で、名称や仕組みを交換できない

京劇には唱・念・做・打、音楽、型のある動き、臉譜による独自の体系があります。歌舞伎にも別の歴史、役柄、演技様式、舞台技術があります。京劇と歌舞伎は別の語として覚えます。

  • 今夜は 京劇を 見ます。今夜は京劇を見ます。
  • 日本で 歌舞伎を 見ました。日本で歌舞伎を見ました。

荒事と和事は歌舞伎の様式で、すべての演目の武戲・文戲二分ではない

日本芸術文化振興会の資料では、荒事は江戸の力強く誇張した演技、和事は上方の柔らかく優美で比較的写実的な演技と結び付けられます。歌舞伎には実事・敵役・女方など、ほかの役柄や様式もあります。

  • 荒事は 力強い 演技が 特徴です。荒事は力強い演技が特徴です。
  • 和事は 柔らかい 表現を 大切にします。和事は柔らかい表現を大切にします。
06

学習後にできること

  1. 一つの動作を時間線に置き、始まる直前・進行中・完了直後の三つの形で言う。
  2. 出来事の尺度に合わせてたところかたばかりを選び、正確な時間語を加える。
  3. 代表的な動詞を始める/出すと組み合わせ、中立的な開始か突然の開始かを判断する。
  4. 続ける/終わるで継続と完了を述べ、機械的に組み合わせられない自然現象を見分ける。
  5. 39種類の楽器に弾く・吹く・たたく・演奏するから適切な動詞を選ぶ。
  6. オリジナルの舞台鑑賞課題で京劇と歌舞伎を分け、女方・荒事・和事を理解し、役柄と化粧の体系を混同しない。
07

文化と実際の使い方

京劇と歌舞伎:総合舞台芸術でも歴史と演技体系は異なる

ユネスコは京劇を、歌・せりふ・演技・武術的な動きを組み合わせ、主に北京方言を用いる伝統芸能として説明しています。音楽、型のある動き、衣装、臉譜が人物と物語を作ります。日本芸術文化振興会の資料は、歌舞伎の始まりを17世紀初めの京都で阿国が演じたかぶき踊りにさかのぼります。女歌舞伎と若衆歌舞伎が順に禁じられた後、成年男性による野郎歌舞伎が発達し、女方の役柄も確立しました。現在も男性俳優が演じますが、女方は現実の女性の単純な模倣ではなく、長い訓練で作る役柄と演技の体系です。荒事は江戸で発達し、豪快な誇張、見得、隈取を重視します。和事は上方で発達し、柔らかく優美で比較的写実的な演技を重視します。どちらも歌舞伎内部の様式であり、京劇の文戲・武戲と直接同じではありません。二つの伝統の名称、楽器、役柄、動き、化粧の意味を分けて学びます。

  • 京劇と 歌舞伎は、別の 歴史を 持つ 舞台芸術です。京劇と歌舞伎は、異なる歴史を持つ舞台芸術です。
  • 女方は、訓練された 歌舞伎の 役柄です。女方は、訓練によって作られる歌舞伎の役柄です。
  • 化粧の 色は、伝統ごとの 意味を 確認します。化粧の色は、それぞれの伝統の中で意味を確認します。

出典

次の一歩

重点文を聞き、文型を理解し、例文と語彙の練習を終えてから次の課へ進みます。

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