N4 · 単元 9
第35課もし・たとえ・限られた範囲を表す
未来を仮定し、条件が変わっても結果が変わらないことを述べ、数量や範囲を限定できる。
この課で学ぶこと
未来を仮定し、条件が変わっても結果が変わらないことを述べ、数量や範囲を限定できる。
学習ポイント
- 仮定の条件
- 譲歩の条件
- 「だけ」と限られた範囲
今この課を学ぶ理由
前の課までに言える内容を、新しい表現へつなげます。重点文を聞き、形を理解し、実際の場面で使います。
次の一歩
重点文を聞き、文型を理解し、例文と語彙の練習を終えてから次の課へ進みます。
インタラクティブ課を開く基本文型
普通形過去 + ら ・ 動詞て / い形容詞くて / な形容詞・名詞で + も ・ N + だけ ・ N + しか + 否定 ・ N + でも初学者向け説明
過去形の末尾のた/だにらを付けると、まだ確定していない「もし…なら」を表せます。〜ても/でもは、その条件が成立しても結果が変わらないことを示します。だけは客観的に「これだけ」と限定し、しかは必ず否定形と組み、量が少ないという話者の感覚を伴うことがあります。Nでもは意外な極端例を挙げて「Nでさえ」を表します。
まず理解する重点文
- 時間が あったら、町を 案内します。jikan ga attara, machi o annai shimasu
時間があれば、町を案内します。
- 雨が 降っても、試合は あります。ame ga futte mo, shiai wa arimasu
雨が降っても、試合はあります。
- 今日は 水だけ 飲みます。kyō wa mizu dake nomimasu
今日は水だけ飲みます。
- 財布に 千円しか ありません。saifu ni sen-en shika arimasen
財布には千円しかありません。
この課の基本語彙
- 中止ちゅうし中止・取りやめ
- 試合しあい試合
- 残りますのこります残る
- 間に合いますまにあいます時間に遅れない
- 調べますしらべます調べる・確認する
- 大人おとな大人
- 子供こども子供
- それでもそれでもそれでも・それなのに
文法を一つずつ理解
過去形+らで仮定条件のたらを作る
普通形過去 + ら動詞はた形+ら、イ形容詞はかったら、ナ形容詞と名詞の肯定はだったら、否定はでなかったらです。後句には意志・依頼・命令・発見も置けます。
例文
- 明日 雨が 降ったら、大会は 中止です。明日雨が降ったら、大会は中止です。
- 寒かったら、窓を 閉めてください。寒かったら、窓を閉めてください。
- 問題が あったら、教えてください。問題があったら、教えてください。
確定した出来事+たらで「終えたら次へ」
Aたら、Bこの用法はAが起きるかを疑うのでなく、BをAの完了後に置きます。Bが発見なら、その結果は普通事前に制御できません。
例文
- 駅に 着いたら、電話してください。駅に着いたら、電話してください。
- 窓を 開けたら、雪が 降っていました。窓を開けたら、雪が降っていました。
ても/でもは条件に反して結果が変わらない
Vて/Aくて/Nで + も動詞はて形+も、イ形容詞はくても、名詞とナ形容詞はでもです。仮定にも、実際に起きたことへの評価にも使えます。
例文
- 日本へ 帰っても、勉強を 続けてください。日本へ帰っても、勉強を続けてください。
- 忙しくても、休日は 休みます。忙しくても、休日は休みます。
- 辞書で 調べても、分かりませんでした。辞書で調べても、分かりませんでした。
だけは肯定・否定で客観的に限定する
N + だけ「これだけ」と範囲を示し、必ずしも少ないという感情は含みません。後ろのが・をは省略されることがありますが、に・で・から等は普通残ります。
例文
- 今年の 休みは 3日だけです。今年の休みは三日だけです。
- その 料理だけを 食べませんでした。その料理だけを食べませんでした。
しかは否定形と組み「ほかにない」
N + しか + 否定述語は文法上否定ですが、文全体は「これだけ」を意味します。数量と使うと、話者が不足と感じることがよくあります。
例文
- 会議室には 李さんしか いません。会議室には李さんしかいません。
- 北京に 3日しか 滞在できません。北京に三日しか滞在できません。
- 水しか 飲みません。水しか飲みません。
Nでもは「Nでさえ」という極端例
N + でも小学生でもできるか、大人でも分からないかは、何が意外かで決まります。第37課の「コーヒーでも」のような提案用法と区別します。
例文
- その 計算は 小学生でも できます。その計算は小学生でもできます。
- その 問題は 大人でも 分かりません。その問題は大人でも分かりません。
表現と使用場面
何かあったは「何かが起きた」
相手に尋ねる時は何かあったんですかと柔らかくできます。相手が話したくなければ追及しません。
- 元気が ないですね。何か あったんですか。元気がありませんね。何かあったのですか。
あと+数量は残りの量
あと少し、あと10分、あと一人は今から必要な残量を数えます。位置や時間の「後」とは文脈で区別します。
- 出発まで あと 10分です。出発まであと十分です。
疑問詞+でもで「だれでも・どこでも」
基本の「だれでも」はどの人でも、「いつでも」はどの時でもとは言いません。否定ではだれも〜ない、どこにも〜ないが普通です。
- この 問題は だれでも できます。この問題はだれでもできます。
- この 店は いつでも 混んでいます。この店はいつでも混んでいます。
Nのとおりにで説明や計画に従う
動詞にはVるとおりに/Vたとおりにが使えます。手順どおりにしても、説明や結果が正しいことまで保証しません。
- 説明書のとおりに 組み立てます。説明書のとおりに組み立てます。
なかなか+否定は進展しにくい
肯定のなかなかおいしい「かなりおいしい」とは別です。否定ではうまくできない、治らない、見つからない等とよく使います。
- 説明を 読んでも、なかなか 分かりません。説明を読んでも、なかなか分かりません。
だんだんは段階的な変化
なる、増える、減る、上手になる等とよく使いますが、変化が完全に直線的で戻らないとは限りません。
- 練習すると、だんだん 上手に なります。練習すると、だんだん上手になります。
数量+は+肯定で「少なくとも」
三十個は食べられるは三十個が問題なく、もっと可能かもしれないという意味で、ちょうど三十個ではありません。否定文では全体を見ます。
- 修理に 10日は かかります。修理には十日はかかります。
家庭訪問は現場の家ルールに従う
日本の多くの住宅では玄関で靴を脱ぎますが、実際の案内に従います。部屋、清潔さ、茶の出し方、負担は家庭ごとに異なり、国籍で推定しません。
- 玄関で 靴を 脱いだほうが いいですか。玄関で靴を脱いだほうがいいですか。
乾杯は開始の合図で飲酒命令ではない
年齢、体質、健康状態、飲酒リスクを考え、他人に飲酒を強いません。飲まない人もノンアルコール飲料で乾杯できます。急速な大量飲酒や上下関係の圧力を文化として扱いません。
- アルコールは 飲みませんが、いっしょに 乾杯します。お酒は飲みませんが、いっしょに乾杯します。
学習後にできること
- 動詞、イ形容詞、ナ形容詞、名詞から肯定・否定のたら形を作る。
- 仮定のたら、完了後のたら、恒常結果のとを区別する。
- 動詞・形容詞・名詞をても/でもの譲歩文にする。
- 同じ数量にだけ、しか〜ない、数量+は、数量+もを使い、ニュアンスを比べる。
- だれでも・いつでも・どこでもと、だれも〜ない・どこにも〜ないを練習する。
- オリジナルのホームパーティー課題で、家のルール、ノンアルコール、飲酒を強いないこと、断りを尊重することを確認する。
文化と実際の使い方
家庭訪問と乾杯:現場に従い、断りを尊重し、飲酒を強いない
日本の多くの家庭では玄関で靴を脱ぎますが、訪問時は主人の案内、床の区切り、用意されたスリッパに従います。部屋の広さや清潔さ、茶の出し方を国籍による固定習慣にしません。乾杯は集まりを一緒に始める合図で、飲み物を飲み干すことや酒を使うことを求めません。厚生労働省の案内は年齢、体質、健康状態、飲酒リスクの違いを考慮し、急速な大量飲酒、他人への強要、体調不良や服薬後の飲酒を避けるよう示しています。上下関係や罰を使った圧力も模倣する文化として扱いません。本課は乾杯、祝う、飲まないという言葉を、断る権利と一緒に教えます。
- お酒は 飲みません。ソフトドリンクで 乾杯します。お酒は飲みません。ソフトドリンクで乾杯します。
- 無理に 飲まなくても いいです。無理に飲まなくてもいいです。
- 玄関で 靴を 脱ぎますか。玄関で靴を脱ぎますか。