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N5 · 単元 6

第22課

親しい場面で普通体を使う

動詞・形容詞・名詞文の普通体を作り、親しい場面と礼儀が必要な場面を区別できる。

01

この課で学ぶこと

動詞・形容詞・名詞文の普通体を作り、親しい場面と礼儀が必要な場面を区別できる。

学習ポイント

  • 述語ごとの普通体
  • 普通体の質問と返事
  • 丁寧さ・関係・場面
02

今この課を学ぶ理由

前の課までに言える内容を、新しい表現へつなげます。重点文を聞き、形を理解し、実際の場面で使います。

01

基本文型

動詞普通形 ・ い形容詞普通形 ・ な形容詞 / 名詞 + だ ・ 普通形 + の?

初学者向け説明

普通体は家族や親しい友人との会話でよく使います。動詞は辞書形・ない形・た形などを直接使い、イ形容詞はですを付けません。ナ形容詞と名詞の現在肯定はだを使います。関係がまだ分からない相手には、まず丁寧体を使います。

02

まず理解する重点文

  • 明日 映画を 見る。ashita eiga o miru

    明日、映画を見る。

  • 今日は 行かない。kyō wa ikanai

    今日は行かない。

  • この 店は 安い。kono mise wa yasui

    この店は安い。

  • あの 人は 学生だ。ano hito wa gakusei da

    あの人は学生だ。

03

この課の基本語彙

  • 行くいく行く
  • 見るみる見る
  • 食べるたべる食べる
  • 来るくる来る
  • するするする
  • ひま暇・時間がある
  • 本当ほんとう本当
  • うんうんうん・親しい肯定
04

文法を一つずつ理解

丁寧体と普通体は同じ事実を別の関係で表す

丁寧体 ↔ 普通体

です/ますが丁寧体です。普通体は動詞の普通形を使い、形容詞・名詞述語の丁寧な終わりを外します。短くするだけではなく、現在/過去と肯定/否定を保ちます。初対面、顧客、先生、関係が不明な相手には丁寧体が安全です。

例文

  • 明日は 忙しいです。→ 明日は 忙しい。同じ事実を丁寧体から普通体へ。
  • 昨日は 暇では ありませんでした。→ 昨日は 暇では なかった。昨日は暇ではなかった。

動詞の普通形は現在・過去×肯定・否定の4つ

Vる/Vない/Vた/Vなかった

現在・未来肯定は辞書形、否定はない形、過去肯定はた形、過去否定はないをなかったにします。ありますはあるですが、否定はあらないではなく、ないです。

例文

  • 毎晩 テレビを 見る。毎晩テレビを見る。
  • 今日は 見ない。今日は見ない。
  • 昨日 見た。昨日見た。
  • 昨日は 見なかった。昨日は見なかった。

イ形容詞の普通体はですを取る。だは付けない

Aい/Aくない/Aかった/Aくなかった

現在肯定は語尾いを残し、否定はくない、過去はかった、過去否定はくなかったです。忙しいだ・おいしいだは使いません。

例文

  • 今日は 忙しい。今日は忙しい。
  • 今日は 忙しくない。今日は忙しくない。
  • 昨日は 忙しかった。昨日は忙しかった。
  • 昨日は 忙しくなかった。昨日は忙しくなかった。

ナ形容詞はだ/ではない/だった/ではなかった

Aだ/Aではない/Aだった/Aではなかった

肯定文は静かだ、否定は静かではない/じゃない、過去は静かだった、過去否定は静かではなかった/じゃなかったです。質問の静か?では普通だを省きます。

例文

  • この 部屋は 静かだ。この部屋は静かだ。
  • ここは 静かじゃない。ここは静かじゃない。
  • 昨日は 静かだった。昨日は静かだった。
  • 昨日は 静かじゃなかった。昨日は静かじゃなかった。

名詞述語もナ形容詞と同じ変化

Nだ/Nではない/Nだった/Nではなかった

今日は曇りだ、昨日は雨ではなかったのように使います。口語のじゃない・じゃなかったはではない・ではなかったの縮約です。身分・日付・天気の質問では学生?雨?とだを省くことが多いです。

例文

  • 今日は 曇りだ。今日は曇りだ。
  • 明日は 水曜日ではない。明日は水曜日ではない。
  • 昨日は 雨だった。昨日は雨だった。
  • 昨日は 雨じゃなかった。昨日は雨じゃなかった。

けど:逆接、またはお願いの前置き

小句 + けど、小句

前後が反対なら『しかし』、前半だけなら依頼や質問の背景になることがあります。省略は誤りではありませんが、文脈が明確である必要があります。正式にはですがを使えます。

例文

  • 試験は 難しかったけど、全部 できた。試験は難しかったけど、全部できた。
  • 来週 食事会を するけど、都合は どう?来週食事会をするけど、都合はどう?
  • ちょっと 聞きたいんだけど…。ちょっと聞きたいんだけど…。
05

表現と使用場面

友達の普通体、接客の丁寧体、書面のだ/であるは別の選択

親しい関係でも役割と場面で選択が変わります。同僚同士でも会議や顧客対応では丁寧体を使うことがあります。報道・論文・規則のだ/であるは書面の文体で、友達会話と同じではありません。

  • 友達:明日 暇?友達:明日暇?
  • お客様:明日は ご都合が いいですか。顧客:明日はご都合がいいですか。

普通体の質問は語調。名詞・ナ形容詞ではだを省く

動詞・イ形容詞は上げ調子で行く?難しかった?。名詞・ナ形容詞は学生?元気?。説明や理由を求める時はの?、名詞・ナ形容詞はなの?です。

  • もう 映画を 見た?もう映画を見た?
  • どうしたの?どうしたの?
  • 明日 暇なの?明日暇なの?

うん/ううんは親しい返事。はい/いいえの万能代替ではない

うんは肯定、ううんは否定です。音高と長さが聞こえ方を変えます。顧客・先生・不慣れな相手にははい/いいえを使います。いやはより直接的に聞こえることがあります。

  • 行く?— うん、行く。行く?— うん、行く。
  • もう 食べた?— ううん、まだ。もう食べた?— ううん、まだ。

かなは自問、の?は説明を求める

間に合うかなは『間に合うだろうか』。どうしたの?は説明を求めます。名詞・ナ形容詞はなの?、かなの前では学生かな・静かかな、説明的にはなのかなもあります。

  • 電車は 間に合うかな。電車に間に合うかな。
  • どうして 帰るの?どうして帰るの?
  • 今日は 休みなの?今日は休みなの?

普通形+ってで会話の伝聞

来月引っ越すっては、そうです/と言っていましたの会話形です。名詞・ナ形容詞の現在肯定は転勤だって・元気だってとだを保ちます。出所が不明なら事実として断定しません。

  • 来月 海外へ 転勤だって。来月、海外へ転勤だって。
  • 新しい 店は 静かだって。新しい店は静かだって。

知っている→知ってる。省略しても関係は復元できること

随意会話ではているのいが落ち、待ってるになります。電話番号、知ってる?のようにをも省くことがあります。まず聞き取れるようにし、明確さや改まりが必要なら完全形を保ちます。

  • 今 何を している?→ 今 何してる?今何している?→ 今何してる?
  • この 番号を 知っている?→ この 番号、知ってる?この番号を知っている?→ この番号、知ってる?

よは告知、わは語調・地域・世代・個人差

派手じゃないわのような伝統的イメージから『女性は全員わ、男性は使わない』とは言えません。まず聞き取ることを優先し、自分は中立的なよ/ねを使い、語調は実際の音声から学びます。

  • この 店は 安いよ。この店は安いよ。
  • 今日は 寒いね。今日は寒いね。

電話番号は一桁ずつ、区切りで少し休む/のを入れる

聞き間違いを減らすため、番号は区切って一桁ずつ読みます。0はゼロ、区切りにのを入れられます。4・7・9はよん・なな・きゅうが明瞭ですが、相手の読みを復唱して確認します。

  • 電話番号は 03の1234の5678です。電話番号は03の1234の5678です。
  • もう 一度 お願いします。もう一度お願いします。

ます語幹+方で方法を表す

読み方・書き方・使い方・話し方・作り方・やり方などがあります。ここで方はかたです。すべての動詞が同じように自然な単語になるとは限らないので、辞書や用例を確認します。

  • この 漢字の 読み方を 教えてください。この漢字の読み方を教えてください。
  • アプリの 使い方が 分からない。アプリの使い方が分からない。

タメ口は同年齢の自動許可ではない

タメ口はです/ますを使わない随意表現の俗称です。親密度・役割・場面・双方の気持ちで適否が決まり、同年齢でも自動的に切り替えません。最初は丁寧体を使い、相手の提案や自然な関係変化を待ちます。

  • 敬語じゃなくて いいですか。敬語じゃなくていいですか。
  • まだ 丁寧に 話した ほうが いい。まだ丁寧に話したほうがいい。
06

学習後にできること

  1. 同じ動詞を現在肯定・否定、過去肯定・否定の丁寧体と普通形で言う。
  2. イ形容詞・ナ形容詞・名詞述語の4形を作り、イ形容詞にだを付けない。
  3. 友達の会話を丁寧体に直し、関係・役割・場面が変わる理由を説明する。
  4. うん/ううん、ている/てる、助詞省略を聞き取り、完全形へ戻す。
  5. かな、の/なの、って、けどで自問・説明・伝聞・前置きを作る。
  6. オリジナル電話予定で番号を一桁ずつ確認し、予定を復唱し、関係に合う文体を選ぶ。
07

文化と実際の使い方

普通体は雑な話し方ではない:関係・役割・場面で選ぶ

国際交流基金『いろどり』の普通体練習は、友人・知人・先輩後輩・店員と客などを比較し、年齢だけで文体が決まらないことを示します。文化庁の敬意表現資料も、普段は敬語を使わない友人や同僚が会議など公開性の高い場で丁寧に話すこと、不慣れな相手同士が丁寧さで適切な距離を保つことを説明します。『普通体=本当の日本語』『丁寧体=堅い』『同い年=すぐタメ口』という近道は避けます。まず丁寧体を使い、関係・役割・場面が明確になってから調整するのが安全です。書面のだ/であるは文体で、友達口語とは別です。句末わなども語調・地域・世代・個人差があるため、まず聞き取ることを優先します。

  • 敬語じゃなくて いいですか。敬語を使わなくてもいいですか。
  • 会議では 丁寧に 話します。会議では丁寧に話します。
  • この 言い方は 失礼じゃないかな。この言い方は失礼ではないかな。

出典

次の一歩

重点文を聞き、文型を理解し、例文と語彙の練習を終えてから次の課へ進みます。

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